SCIM(System for Cross-domain Identity Management) は、ユーザーやグループの 作成・更新・削除(プロビジョニング)を自動化する標準 API です。SSO(ログインの一元化)とセットで導入することで、IDライフサイクル全体を管理できます。

SSO だけでは足りない理由

SSO は「ログインを一元化」しますが、各 SaaS にアカウントが存在することが前提です。SCIM がないと:

  • 入社のたびに各 SaaS で手作業のアカウント作成が必要
  • 退職者のアカウント削除が漏れる(重大なセキュリティリスク)
  • 棚卸しが手作業で形骸化する

SCIM は IdP を「正」として、各 SaaS のアカウントを自動で同期します。

SCIM が扱う操作

操作 内容
Create 入社時にアカウントを自動作成
Update 異動・氏名変更・属性更新を反映
Deactivate / Delete 退職時にアカウントを無効化・削除
Group 部署・ロールに応じたグループ割当

退職者対応こそ本命

情報漏洩の典型例が「退職者のアカウントが生きていた」ケースです。SCIM で IdP のアカウントを止めれば、連携先 SaaS のアクセスも自動的に遮断されます。SSO + SCIM + MFA が、現代の ID 管理の基本セットです。

導入のポイント

  • 連携先 SaaS が SCIM に対応しているかを確認(SaaS別SSO対応一覧 / IdP比較表
  • IdP 側を「信頼できる正」とするため、人事システムとの連携設計が重要
  • 対応していない SaaS は API 連携や手順の運用でカバー

まとめ

SCIM は「入れて終わり」ではなく、IDライフサイクル運用の仕組みづくりです。全体像は 企業SSO完全ガイド、抜け漏れ防止は SSO導入チェックリスト を参照してください。